皆様、はじめまして。
私どもは、三重県伊勢志摩地域にて「まちの駅 わらしべ玉城」および「まちの駅 わらしべ宮川」を運営しております。
この2つの駅は、鯛焼き専門店「たいやきわらしべ」に併設されています。
鯛焼き屋さんと、まちの駅。
この2つの相性の良さについて、書かせていただきます。
◆人は「好きなもの」に集う
伊勢の人間は、無類の鯛焼き好き。
伊勢市を中心とした人口10万人程度のエリアに、屋台や露店ではない鯛焼きの専門店がなんと5軒もあるのです。
人は、「好きなもの」があるところに集うものです。
飲食に限ったことではありません。
歴史、地理的条件、人口形態、人々の気質、盛んなスポーツetc.
様々な特性があると思うのです。
そこから「この町で愛されているもの」が見えてきます。
あなたの町にも「この町の人は、○○好き」のような特性、きっとありますよね。
◆気兼ねなく「男性」が立ち寄れる場所を
当店「たいやきわらしべ」を「まちの駅」にしたいと思った直接的な動機のひとつに、「男性でも気軽に立ち寄れる場所を作りたい」があります。
男性は、女性が考えるよりもずっとシャイな方が多そうです(笑)
和菓子・洋菓子問わず甘味処における「おひとりさま男性」の肩身の狭さを思っていただければお察しいただけることと思います。
鯛焼き屋というのは、男性のお客様が「気まずさ」を感じなくて済む稀有な店なのです。実際、大きなダンプの運転手さんやスーツ姿のビジネスマンが、明らかに「自分のおやつ」的なご用命で当店を利用されていきます。
精神的な「敷居の低さ」もまちの駅に必要なユニバーサルデザインのひとつではないでしょうか。
◆「鯛焼きを買うてくれるお客様に悪い人はおらへん」
これは、当店の先代社長(現在は会長)がよく口にしていた言葉です。
意外に思われるかもしれませんが、「鯛焼き」と「花」の購買動機は、とても似ているのです。
大切な人に花を贈るように、「誰かのために」鯛焼きを買っていかれるお客様が多いのです。
そんな人たちの集う空間は、とても明るく幸せな雰囲気になりますから、地域の交流拠点としては申し分ありません。
私たちの目指す「まちの駅」は、「人々が気兼ねなく集う明るい雰囲気の空間」。
鯛焼き屋との併設は、絶妙のマッチングだった思っております。
伊勢志摩にお越しの際は、「まちの駅わらしべ」に、ぜひお立ち寄りくださいね!
三重県伊勢市
まちの駅わらしべ宮川
たいやきわらしべ宮川店
執筆 山口 奈緒美