まちの駅設置要項(平成20年10月1日〜施行)

第1条(目的)
 本要綱は、「まちの駅(ヒューマンステーション)」(以下HSという)が備えるべき機能、施設等の要件を定めるものである。
第2条(まちの駅の定義と機能)
 HSは必ずしも新設のものではなく、既存施設の活用により、市町村、NPO、団体等が、地域連携を目指しネットワークを図ることを原則とし、様々な運営主体、施設内容、規模、運営形態を持ったHSが、共存することを想定し、それらに応じて本要綱を弾力的に適用することとする。
 本要綱でいうHSとは、市町村行政域を越えた連携を目指して、地域住民や、来訪者が求める地域情報を提供する機能を備え、人と人の出会いと交流を促進する空間施設である。また、まちづくりの拠点となり、まちとまちをつなぐ役割を有するものであり、少なくとも以下の機能を備えるものとする。
1. 誰でもトイレが利用でき、無料で休憩できる機能(休憩機能)
2. 「まちの案内人」が、地域の情報について丁寧に教える機能(案内機能)
3. 地域の人と来訪者の、出会いと交流のサポートをする機能(交流機能)
4. まちの駅間でネットワークし、もてなしの地域づくりをめざす機能(連携機能)
第3条(名称およびシンボルマーク)
 各HSは、その理念を共有することを前提として、位置、地理的条件、運営目的などに応じて、個性ある名称を名付けることとする。ただし、全国共通のシンボルマークを併記することとする。全国共通のシンボルマークはHSの全国連携組織である「まちの駅連絡協議会」に入会した者で、かつ一定の条件を具備した施設に使用を認める。
第4条(看板の設置)
 各HSは、全国のHS相互の連携を保ち利用者利用者の信用を確保するために、一定の規格に沿ったデザインおよび材質からなる共通シンボルマークを表示した看板を設置する。その規格等は別に定めた「シンボルマーク使用・看板設置マニュアル」に従うこととする。
第5条(連携・支援)
 HSは、相互に連携・支援し合うことを基本として、これらを促進するために、各地の状況に応じて連携支援事項を申し合わせるものとする(「まちの駅相互連携支援事項(案)」を参照のこと)。「道の駅」等との関係においては、とくに形式的に区別せず、相手との協議に応じて、共存、連携していくよう努める。
第6条(人の配置)
 HSには、「もてなしの心」をもった人(案内人)を常駐させることとする。他の職務との併任も妨げない。案内人は、まちや隣接市町村等に関わる知識を習得するように努めることとする。HS経営者は、案内人が定期的な研修を受けられるよう配慮するとともに、他の地域を含む案内人どうしの交流の機会をつくることに努める。「まちの駅連絡協議会」主催の研修会が開催される場合は、可能な限り派遣に努めること。

第7条(設備・備品・サービス)
 HSに必要な最小限レベルの設備・備品・サービスは以下のとおりである。
1. まちの駅看板
2. 利用者が休憩できるスペース、椅子等
3. トイレ(障害者も利用可能なものが望ましい)
4. まちおよび周辺の情報
 また、上記に追加し、あると望ましいものは以下のとおりである。
1. 電話・パソコン等の通信機器
2. 駐車場
3. その他

第8条(共通情報の整理、提供)
 HSは、道路交通、地図情報、地元情報(観光、イベント、文化、歴史、住民活動等)、緊急時の対応等に係わる情報を常備することとする。常備する情報の内容については、全国のHSが共通の情報項目を提供することを目指し、別に「まちの駅情報マニュアル」をつくる。

第9条(登録)
 HSとして登録を受けるためには、別に定める認定申請書に必要事項を記入の上、「まちの駅連絡協議会 事務局」に提出しなければならない。
 登録の要件としては、
1. 本要綱に従い、機能やサービスを提供できること
2. 2人以上の既設置者による推薦があること
3. 「まちの駅連絡協議会」へ入会すること
 「まちの駅連絡協議会」役員会および総会で、HSの要件を欠くと判断した場合、具体的な問題点を当該HSに文書で通知することとする。通知を受けたHSは早急に改善しなければならない。改善が図られない場合は、速やかに退会届を提出するものとする。

第10条(報告)
 HSに携わる者は、相互の運営およびHSの全国レベルでの運営戦略展開に資するために、 所定の項目について、電子メール等を活用し、定期的に情報交換を行うこととする。報告項目については、HSホームページで紹介する。
第11条(全国組織)
 本要綱にないもので、全国共通に実施することについては、「まちの駅連絡協議会」において定めることとし、その規定に従うものとする。
付則-2(要綱の施行)
 本要綱は、平成20年11月8日より施行する